2002/04/03 (Wed)
a loop road
夜 歩道橋の上から 環状線を見下ろす。
オレンヂ色の街灯が まっすぐ伸びている。
此方に向かってくる 眩しいヘッドライト。
向こうに過ぎ去ってゆく 赤いテイルランプ。
光が織りなす芸術的な風景を 暫くのあいだ眺める。
2002/04/04 (Thu)
shopping
ラグランTを買った。胸に 蝶々のプリント。
アジアンテイストの携帯ケースと小物入れを 買った。
小物入れは キーケースにしようとおもう。

ディナーを食べに行ったカフェでは
カルボナーラスパゲティも かぼちゃのスープも 美味しかったのだけれど
とりわけ デザートが素敵だった。
チーズケーキと ヴァニラアイスの上に 透明の糸のようなアメ細工が 飾りつけられている。
食べてみたら ふしぎな感触。口に入れると 淡く消えてゆく。
ちいさい頃 わたあめをたべたときのことを 思い出した。
ストロベリーの香りの紅茶も 美味しかった。

ヴィレッジヴァンガードに 遊びに行った。
QuickJapan Vol.19を 熱心に立ち読み。1998年に 出版されたものだ。
爆笑問題・田中裕二が表紙で 『田中裕二 2万字インタビュー』が 載っている。
彼をひとことで云うと 『天真爛漫』 だとおもった。ひとことでいえばね。
いろいろ みてまわって 楽しかった。
2002/04/05 (Fri)
after 10 years
『江國香織ヴァラエティ』 という雑誌を 買った。(新潮社刊・\900)
江國さんが 旅をしていたり お薦めの本を紹介していたり 対談していたり 読者の質問に答えていたりする。
表紙から広告まで 一冊まるごと 江國香織。江國ワールド。
グラビアアイドルばりの写真の数々が 可笑しかった。
『ケイトウの赤、やなぎの緑』 という 書き下ろし小説も 掲載されている。
あの 『きらきらひかる』の 10年後のストーリー。
主人公の友人夫婦として 笑子と睦月が 登場する。
笑子が 笑子のままだったので 良かった。
2002/04/08 (Mon)
I like solitude. But...
TVを 観た。

或る男のひとの 生活スタイルは
寝たいときに寝る 起きたいときに起きる 空腹を感じたら食事を摂る というものだった。
自分で散髪をしていた。さいきん すこしづつ外に出られるようになったそうだ。
そのひとは 『将来のことを考えるのを棚上げにした 今のままでいるのがいちばんいい』 と 云った。
或る女のひとは 自らの手首を傷つけることで 自分の存在を確認するのだという。
部屋には ぬいぐるみが たくさんあった。何気ないひとことに 傷ついてしまうひとだった。

あの男のひとの暮らしぶりと 自分の生活は よ 似ていた。将来にたいする考え方に 共感した。
自分の体を傷つけることは わりと好きだったりする。血をみたら安心する。生きている心地がする。
誰かといるより ひとりでいるほうが好きだし なかなか他人にこころをひらけない。
傷つけられるだけなら ひとりぼっちでかまわない と おもっている。
他人を全く拒絶して 電話にも出たくないし 会うことも出来ない時期が わたしにもあった。

こんなわたしに歩み寄ってくれた 幾人かのひとのおかげで
誰かと食事したり話したりすることは いまでは苦痛では無くなった。
誰かに会いたいきもちになれるのは わたしにとって大きな変化だった。

この殻を破ってくれたひとたちに たくさん感謝して生きている。
2002/04/10 (Wed)
100%ORANGE
100%ORANGEさんの イラストが すき。ほんわかしている。
あたたかい気持ちになれるもの やさしい気持ちになれるもの が すき。
かなしい気持ちになるもの いじわるな気持ちになるもの は きらい。
穏やかな気持ちで 過ごしていたいの。
2002/04/11 (Thu)
accident
ながいこと履いていなかった ヒールの高い ちょっぴり厚底の靴で 出掛けた。
繁華街で 突然 左足の前のほうの底がとれてしまって でも完全に取れたわけではなくて
靴の底にぶらぶらしていて どうにも歩けなくなってしまって 途方に暮れていた。
そこに ひとりのオヤジが 走り寄ってきた。右手にハサミ。左手にビニールテープ。
『これで 応急処置をしたらいいよ』 オヤジが 天使みたいに見えた。
オヤジは 親切に ビニールテープを切って 靴を直してくれた。これで だいじょうぶ。
なんどもお礼を云って オヤジと別れて また てくてく 歩いていった。
ところが 駅の階段を下りているとき 今度は 右足の前のほうの底が とれてしまった。
左足と同じように 完全には取れなくて 貼り付いて ぶらぶらしている。
進むことも 戻ることも出来なくなって 階段に座り込んで 途方に暮れた。
ふと バッグの中に ソーイングセットがあるのを 思い出した。ちいさな ハサミが 入っていた。
ハサミを取り出して 容赦なく 両足とも ぶらぶらしている 前底を ザクザク 切り取った。
底の無くなった靴で また てくてく てくてく 歩いていった。
地面の感触が 足裏に直に伝わってきて 骨にまで響くようで 脚が歪むようで 歩き辛かった。
『だれか! オンブして!』 と 叫びたい気分。でも そう何度も都合よく 天使は現れなかった。
すこし歩いたところに イトーヨーカドーがあった。
砂漠でオアシスをみつけたような気分で 自動ドアをはいっていった。
すると 目の前にひろがるのは 靴売り場。天国に辿り着いたような気分で 速攻お買い上げ。
ぺたんこのラクチンな靴を買って 履き替えて やっと生きた心地がしたのだった。ふう。
2002/04/13 (Sat)
daisy
窓辺に デイジーを 植えた。たくさん 植えた。
忘れずに毎日お水をあげなければ 枯れてしまうかもしれないなあ。
わたしが お水を あげなければ。

存在理由。

そんなものが ほしい。

此処に 居る 理由。
2002/04/14 (Sun)
violet
此処以外の場所で生きる理由も 此処から消える理由も 見つからないし
スミレのたくさん咲いている空き地を 見つけたし
此処は そんなに わるくないなあ。

たくさん 咲いていた。雑草に 埋もれるように ひっそりと。あちこちに。
2002/04/15 (Mon)
pizza-toast
目覚めると食卓にピザトーストが用意されている ということが しばしばある。
何日かおきに ごく頻繁に それはある。
他のものが用意されていることはまず無いし 普段の朝食は自分で準備するのだけれど
『ピザトーストが用意されている朝』 は ありがたくそれをいただく。
玉ねぎ ピーマン ハム のうえに とろけるチーズがのっていて カリカリとした焼き具合もちょうどよい。

今朝も そんな 『ピザトーストが用意されている朝』 だったのだけれど
びっくりするぐらい大量に製造されていたので おひるごはんもそれをいただくこととなった。
なぜピザトーストがこの家ではこんなにも流行っているのか ふしぎにおもいながら。
2002/04/17 (Wed)
The Satisfied Unsatisfied
甘糟りり子・著 『みちたりた痛み』 (新潮社・1400円) を 読んだ。
とくべつ悲しい小説というわけではなく ごくありふれた なんてことない恋愛小説なのだけれど
途中 何度も何度もかなしくなって 涙を流さずにはいられなかった。
2002/04/19 (Fri)
I have a stomachache.
たぶん コーヒーの飲みすぎなのだ。胃が痛い。
インスタントコーヒーを 浴びるように飲む。何杯も。何杯も。
牛乳をたっぷりと入れて飲む。コーヒーミルククレイジー。
このごろは 冷蔵庫に常備されている 紙パックのココアも すこし入れる。甘さと コクが プラスされる。
眠れなくなるのに がぶがぶ飲む。胃が痛いのに それでも飲む。朝から 晩まで とにかく飲む。
自虐的に。自分を痛めつけるように。痛みさえも愉しむように。それにしても 胃が痛い。
2002/04/20 (Sat)
Frozen Honey Moon
横森理香・著 『凍った蜜の月』 (集英社・1500円) を 読んだ。エロ短編集。
6つのストーリーは どれも 月をテーマにしたもの。
エロの中にも深いテーマが隠されている そんなかんじで なかなかおもしろかった。

夜空を見上げたら 欠けた月は 朧に滲んでいて
あしたは雨が降るのかもしれない と ぼんやりおもった。
2002/04/21 (Sat)
a rainy night
雨が降っていると 犬の散歩は めんどくさい。
けれど 行かない訳には いかない。
犬は 家の中で飼っているのだが 家の中に犬のトイレは無くて 外でなければトイレをしない。
夜 犬が眠るまえに トイレのために 外へ連れ出す。
ああ めんどくさいなあ と おもいつつ。

降りしきる雨の中 犬は おどろく速さで さっさと用を済ませた。
そして 一目散に 家へ戻ろうとするのだった。
めんどくさいのは 犬もおんなじらしかった。

暗闇の中 濡れたアスファルトに 信号の灯りが 色の帯を映していた。
2002/04/22 (Mon)
a cute boy
すごく かわいい お客さんのこと。

3さいくらいの ちいさな ちいさな おとこのこ。ご家族とともに ご来店。
お水をもっていったら コップを受け取って 『ありがとう』 って 云った。
その子の頼んだメニュウが 誰のものより先に出来たので もっていったら
同席のおとなたちに こう尋ねた。
『ねえ これ さきにいただいてもいい?』

なんて できた こども!
2002/04/25 (Thu)
whet my appetite
チャリを こよなく 愛している。
本日の走行距離は 20キロを越えた。
その道中 やけにラーメン屋が多かった。何軒も 何軒も。
そして ラーメン屋からは やけにおいしそうなにおいが漂ってきて
とくべつおなかすいていたわけじゃないのに 無性にラーメンが食べたくなって こまった。
頭ん中で 矢野顕子がうたってて こまった。
2002/04/26 (Fri)
desire
ヴィヴィアン・ウエストウッドのおサイフがほしい とか
アナ・スイの蝶々のかたちの壜に入った香水がほしい とか
フリルのついたブラウスがほしい とか 春っぽいスカートがほしい とか
岡村靖幸のトリビュート・アルバムは絶対ほしい とか 物欲は はてしない。

けれど 本当にほしいものは もっと別のもので そうしてそれは 手に入らない。
2002/04/27 (Sat)
Love me, love my dog.
犬はもう溺愛していて 眠るときも一緒に眠る。
いっしょのおふとんで ひとつの枕で。
腕まくらをしてあげたり 抱き枕のように抱きしめて眠ったり する。
その犬が 深夜 ふと目を覚まして 鼻をクンクン鳴らしている。
何を嗅いでいるのかとおもったら 壁に ちいさな見たことも無い虫が とまっているのだった。

次の瞬間。犬は その虫を パクリとたべた。

まるでじぶんのこどものように 人間のこどものように 彼女をおもっていたわたしには
とてもショックな出来事だった。虫を食べた ということが。
そうか。ヤツは犬だったんだ と 気付いた。

直後 チュウを求めてきた彼女を 拒んだ。・・・それはちょっと。
2002/04/28 (Sun)
cheese cake
千本松牧場 ホワイトチーズケーキ を いただいた。
牧場でとれた 新鮮な牛乳でつくられているだけあって
レアチーズが とってもクリーミー! とろける! びっくりしたよ!
明治の館のレアチーズケーキの次くらいに おいしかった。

今夜の月は とても 綺麗だった。
2002/04/29 (Mon)
WARP DAYS
だいすきなBUCK-TICKと おんなじ空気をすって 音と光の洪水のなかで おもったこと。

癒えない傷や ひどく痛かった思い出のこと。傷つけたひとのこと。
このまんまの自分じゃ駄目だって 気付いた日のこと。
あたりまえのことさえ あたりまえにできなかったこと。
なんにも感じなかった こころのこと。
どうしていいかわからなかった きもちのこと。
愛されなければ 愛せなかったこと。
それは愛じゃない って おもったこと。
結局 まもりたかったものは 自分だったこと。
やっぱり なんにも変われないまま 此処にいること。
このスピードで 自分のまんまで 進んでゆくしかないってこと。

こわれたまんまでも ダメなまんまでも それでも生きていこう と おもった。
なんだかよくわかんないけれど すごく すごく パワーを分けて貰った。

あんなふうに かっこよく歳をとれたらいいのに って かっこわるいわたしは こっそりおもった。