2002/05/01 (Wed)
childish
どうして まだ こんなところで こんなことで 悩んでいて いつまでたっても こどもなんだろう。
まわりのひとが とてもおとなに思えて。
この 幼稚さは なんだろう。

『こどものころ』 という表現をつかおうとするとき 躊躇してしまう。
いまだにこどもっぽいところばかりの 自分。
だから 子供の頃のはなしをするときには 『ちいさいころ』 という表現を用いる。
2002/05/02 (Thu)
afterglow
春野菜とシーフードのタリアテッレをつくって 食べて おなかいっぱいで
ベランダに出たら 空は ピンクと紫のきれいな夕焼けで
吹く風が心地よくて 一瞬 とてもしあわせなきもちに包まれた。
2002/05/05 (Sun)
souvenir
妹が旅行から帰ってきた。お土産を貰った。
小川軒の レイズンウイッチ。冷やして たべた。とても おいしかった。しあわせな 味がした。
星の王子さまの ポストカード。王子さまが ちいさな星のうえで 何処か遠くを見ている。
2002/05/06 (Mon)
in the park
休日の 公園。
バドミントンをする カップル。ベビーカーを押して散歩する 若い夫婦。
スケートボードを操る少年。サッカーボールを蹴っているおとこのこ。
何処かから飛んできた シャボン玉。飛ばされていく 青い風船。
池には 睡蓮の花が 夢みたいに咲いていた。
カルミアの花が 星みたいに咲きはじめていた。
今日に限ってデジカメを持ち合わせていなかったことが すこし残念に思われた。
2002/05/07 (Tue)
pigeons
降りしきる雨の中 電線には 2羽の鳩が 寄り添うようにとまっていた。
すっかり濡れた羽を 嘴で整えていて すこし寒そうだったけれど
仲睦まじく並んでいる姿は とても微笑ましかった。
窓越しにそれを眺めながら 欠伸を噛み殺した。
2002/05/08 (Wed)
my favorite
炊きたての白いごはんに キムチをたっぷりのせて
長ねぎやシソを加えた納豆をのせて 生卵と すこしのお醤油を垂らして
かき混ぜてから食べるのが 美味しくて仕方ない。
2002/05/09 (Thu)
Let’s diet!
フィラリア予防の季節がやってきたので 3匹の犬を連れて 獣医へ 体重をはかりに行った。

そのうちの1匹は 去年の今ごろ 生死のあいだを彷徨う 大手術をした。
子宮切除の手術直後 15キロあった体重が 13キロに痩せてしまった。
あれから すこしづつ回復して ごはんも良く食べるようになって 見違えるほど元気になった。

ちょうど 1年が経った。体重計にのせて びっくりした。19キロ。

背中だとか やけにたくましくなったとは思っていたけれど まさか 19キロもあるなんて。
中型・日本犬系の雑種である彼女は 15キロ前後が 適正な体重なのだ。太り過ぎだ。
2002/05/10 (Fri)
AMELIE
『アメリ』を 観にいった。
此処は 田舎町なので やっと 上映されているのだ。

感想。

か、可愛い。

微笑んだり 共感したり 切なくなったり すっごく可笑しかったり
あったかくなったり やさしい気持ちになったり しあわせになったり した。
映像も美しかったし 音楽も良かった。サントラ欲しい。
音楽ばかりでなく 音に対するこだわりみたいなのも良かったし
物語が テンポ良くどんどん進んで すごく楽しかった。
アメリの加速する想像力が とてもツボに嵌っちゃって 可笑しくて仕方なかった。
(あの カレが来ない理由を考えるところ 超おもしろい)

ちいさいころの アメリをみていて 思ったのだけれど
ちいさいときに 集団生活を経験しないと やっぱり ちょっと変わった子になるのかもしれない。

わたしは 幼稚園にも 保育園にも行かず おうちで過ごしていた。
こんな へんてこりんな人間が出来てしまった 一因かもしれない。
ひとと違った幼少時代は それなりに楽しかったけれど 一方で さみしさもある。
『幼稚園の思い出』 というものが わたしには無い。
ひとりであそぶアメリには ひどく共感したのだった。

とってもおもしろかったので もういっかい観たい。いちどと云わず 何度でも観たい。
それと 赤い服を買いたい。ラズベリーと クリームブリュレと ローストチキンが 食べたい。

わたしのだめなところは すぐに影響を受けるところだというのは
自分でも良く判ってるのだけれど もうすっかり アメリラヴ。
2002/05/11 (Sat)
chattering
公園を入ったところの広い芝生は まいにち夕方 空が暗くなるまで 犬の集会が開かれているところ。

犬をあいだに挟んで いろいろなひとと話す。
近所のおばさんたち。同級生のご両親。高校のときのいっこ上の先輩。初めて出会う若いカップル。
名前も知らないおんなのこ。ちいさいころあそんだおとこのこ。何処からかやってきたおじさん。

犬の話はもちろん 昨日みたTVや 最近のニュースなど 話題は さまざまだ。 
ときには おじさんやおばさんの思い出話など おもしろい話が 聞けたりもする。
2002/05/15 (Wed)
frog croak
帰り道はどうしたって 自転車のペダルが重たい。
すっかり暗くなってしまって 風も冷たい。
街灯がひとつも無い 真っ暗で 真っ直ぐな 道。
道路の 右側にも 左側にも 田んぼがひろがっている。
カエルの声が ステレオで響いている。
2002/05/16 (Thu)
useless holiday or usefull holiday
美術館にでかける予定は 来週に延ばすことにして 一日中 毛布にくるまって たくさん眠った。
夕方 おなかが空いて起き上がって とりあえず 大きな鍋にお湯を沸かす。
ひとつかみの塩を入れた お湯。スパゲティを 茹でる。
フライパンにオリーヴオイルを垂らして ニンニクのスライスを炒める。
ザクザク切った エビと 生トマトも 炒める。
パセリをみじん切りにするのは なんだか すごくすきな作業だ。
スパゲティは アルデンテに茹で上げて すこしの茹で汁とともに フライパンに加える。
千切ったチーズと卵を加えたら すぐに火を止める。余熱で チーズは溶けるし 卵は固まる。
お皿に盛り付けたら パセリをかける。

食べたら また眠くなって また眠って 起きたら 真夜中だった。
2002/05/17 (Fri)
poor memory
どうしても 思い出せない。
毛布にくるまって 目を閉じて 何度も寝返りを打って どうにかしてそれを思い出そうとするのだけれど。
あのときの言葉。なんだったっけ。薄れてしまった記憶。
忘れずにいようと決めていたことも こんなに簡単に忘れてしまえる ちっぽけな脳みそ。

『ずっと忘れない』 そんなこと あるわけない。
2002/05/19 (Sun)
on the spur of the moment
ハサミを取り出して 半ば衝動的に 髪を切った。
鬱陶しく伸びた 前髪。やっと まとめられるようになった髪。
躊躇すること無く ザクザクと 切り落とす。
気分を 変えたいような 気分で。
軽くなった あたま。
重く 沈んだままの こころ。
2002/05/20 (Mon)
Life is not all roses.
降り続いた雨が止んで ひどく眩しい日差しに溢れた日。
庭の植木が 驚くほど伸びていた。
いつのまにか ばらの花が咲いていることに 気が付いた。
うちのばらは ちいさくて 色は鮮やかで濃いピンク。

髪は ちょっと切りすぎたかもしれない。
けれど すぐに伸びるだろうから 気にしない。
2002/05/23 (Thu)
Gustave Courbet
クールベという画家について 殆ど知らなかった。レアリスムの巨匠 なのだそうだ。
油彩画をみるときは つい 絵のすぐそばまで寄って 見てしまう。絵の具の 重ね具合を たしかめる。
素描のうちの何点かは 素人がみても 明らかにデッサンが狂っていて その不完全さが良かった。
クールベが生涯手離さなかったという 『シヨン城』という絵の前では 暫し足を止めた。
『日没』もよかったので 何度も 何度も 絵のまえに立ってみた。
帰り際 ミュージアムショップで ポストカードを 2枚買った。
『シヨン城』 と 『日没』。

SAKURA CAFEは 美術館の南隣の ビルの2Fにある。
美術館を出てすぐ 右側に ガラス張りの店内がみえる。
ほんとうの名前は SAKURA CAFE AND KITCHEN と 長いのだけれど
縮めて SAKURA CAFE と 呼ばれている。
サーモンとクリームチーズのベーグル。コーヒーには ミルクをたっぷりと。
デザートにシャーベットがでてきた。ところどころに果肉。うすい黄色。
どうやら パインっぽかった。洋ナシかもしれなかった。よくわからなかった。
ミントの葉っぱが 上にのってる。あれは ただの飾りなのか すこしくらい齧ってみるものなのか。
窓辺の席 美術館の緑が見渡せる。開いた窓から 涼しい心地よい風が はいってくる。
2002/05/24 (Fri)
favorite pierced earrings
Bleu Bleuetで買ったピアスは 曲がったU字型の針金のさきに わりとデカイ蝶々がついていて
けっこう重たくて 耳朶にぶら下がって ゆらゆら揺れる。いま いちばんの お気に入りの品。
街のシルバー屋さんで買った プチっとした ちいさな蝶々も とてもお気に入り。
一粒ダイヤのようなガラス玉や ほそい輪っかも ずっとつけている。
ピアスは いろいろ持っているのだけれど あんまりつけかえたりはしない。
気に入っているものを ながいことつけつづける。
8つあるピアスホールには お気に入りのピアスがならぶ。
2002/05/25 (Sat)
Just my luck!
行きつけの新星堂。タワレコ。紀伊國屋書店。閉館間際の図書館。迷い込んだ古着屋。
ココロの求めるものをさがして 只すすんでゆく。欲しいものだけ 欲しい。
椎名林檎のCDを買って たくさん試聴して ながいこと立ち読みして
スタイルシート辞典は書棚に戻して INEDの花の刺繍がはいったTシャツを買った。

すっかり暗くなった帰り道 自転車のチェーンが外れた。
舗道の端に自転車を停めて 修復を試みる。
両手は みるみるうちに 真っ黒になった。指先はおろか 爪の中までも。
なかなか噛み合わない 歯車と チェーン。前の歯車を先につけたら良いのか 後ろの歯車が先か。
30分くらいかかって やっと元通りになったのは ふとしたはずみだった。
それは 突然カチリと 噛み合ったのだった。

家に着いて クレンザーで 手を4回洗ったあとで
右耳にぶら下げていた お気に入りの蝶々のピアスが 無くなっていることに気がついた。
2002/05/26 (Sun)
Ask and it will be given to you. (MATTHEW 7:7)
ふとチューニングを合わせた ラジオで耳にした 誰かの言葉。
『欲しくても手に入らないものは それは 今必要無いから手に入らないのであって
必要なものは 必要なときに 手に入る。』
希望のある言葉だなあ と 思った。聖書の一節を 思い出した。
求めているものは いつか 与えられるのだろう。それが 要るものならば。

欲しいもの。要らないもの。捨てるもの。拾うもの。無くしたもの。失ったもの。
此処にあるもの。これから手にするもの。この手で掴むもの。
指の間から零れ落ちてしまうものは きっと必要のないもの。

無くしてしまった蝶々のピアスは わたしには必要のないものだったのかなあ。
2002/05/27 (Mon)
under cover of darkness
改装中のガソリンスタンドは 普段なら点くはずのネオンが灯ることも無い。
やけに広いコンクリートの敷地は 大きな黒い暗い闇に包まれている。
ひっそりとしていて 廃墟みたいで さみしげ。
雷雨のあとの夜の風は 湿気を含んで ひんやりとつめたい。
首筋が寒くて パーカーのフードを 目深に被る。
暗闇を 犬とともに 走り抜ける。
2002/05/28 (Tue)
pruning
庭の伸び過ぎた植木をどうにかするために 脚立を引っ張り出してきた。脚立の天辺までは 6段ある。
勇気を出して4段目の高さまで登ってみたけれど 直ぐにこわくなって 1段降りた。
3段目でも結構な高さだ。足が竦む。大きな剪定バサミで 道路に出た枝を 切り落としてゆく。
ずっと上を向いて作業していると 高いところに居るということを つい忘れてしまいそうになって
もっと地面に近いところに居るような錯覚に陥ってしまって あぶないところだった。
キンモクセイ。ウメモドキ。ユズ。ナンテン。バラ。
ひととおり切り落としたら 枝や棘で 手も腕も キズだらけになっていた。
軍手と長袖は必需品なのだ ということが判った。
2002/05/30 (Thu)
train train
すこし寝坊したなあ と 思う。駅までの道を走る。駆け込み乗車。
1時間に2本しかやって来ない電車の車掌さんは ドアを開けて待っていてくれる。

電車を乗り継いで 北へ。
次に乗ったJRの車両には 男子高校生ばかり乗っていた。
グレイのブレザー。スニーカーソックスと スネ毛。
降り立ったのは うちの周りよりも さらに田舎の駅。

田んぼのなかに 居心地の良い温泉がある。ふたつの浴室と 寛げる休憩室。
露天風呂の岩場の天辺には カルミアの樹。寝湯のなかで 眠ってしまいそうになる。
休憩室でやすんだりお茶をのんだりしながら いちにちお湯に浸かりまくって
水の中のいきものになったみたいな気分。

帰りの電車には お弁当を食べる 女子高生。
黒いセーラー服。しろくてつるつるしたひざこぞう。ぷにぷにのほっぺた。