2002/07/01 (Mon)
smile
(scene 1)
なかよしの 小学生の男の子とは 道端で会えば話すし
一緒に犬の散歩をしたり 公園に行って池の鯉にパン屑をあげたり していた。
ながいこと ずいぶんながいこと 会っていなかった。

自転車に乗った男の子が にこにこと 挨拶してきた。中学校のジャージ姿。
一瞬 誰だか 判らなかったのだけれど あの子だった。
すこし痩せて 髪が伸びて ずいぶん大人っぽくなっていた。
あの子が もう 中学生なんだ ということが 驚きだった。

(scene 2)
夕方の散歩。ゆるい やさしい 風が吹いていた。
信号待ちをしているトラックのおじさんが うちの犬を見て 微笑んでいた。
優しげな 笑顔だった。

(scene 3)
ベランダの床のうえに ちいさな うごくものがあって 何かと思ったら 雀があるいていた。
嘴に 糸屑を咥えていたのが とても微笑ましかった。
2002/07/05 (Fry)
looking vacantly
うちの7歳になる犬は このところ なんだか ぼんやりしている。
夕方 外に出ると 空き地におすわりをして 往来を行き交う 車やひとを ただ じっと 眺めている。
放っておくと 1時間くらい ぼーっと 見つめている。
わたしは そんな彼女の横で 体育すわりをして 彼女を眺めている。
放っておくと 1時間くらい ぼーっと 見つめている。
彼女は 大丈夫か。わたしは 大丈夫か。
涼しい風が吹き過ぎて 車もひとも みんな 通り過ぎていく。
わたしと 犬は ただ じっと 此処に居る。
2002/07/06 (Sat)
color
(scene 1)
迷子になって泣いている ちいさなこどもの夢をみた。
みんなの乗った あかい電車は行ってしまって ホームに取り残された。
手に持っていたはずの ちいさな青いバッグも いつのまにか 失くしていた。
あれは たいせつだったのに。みんなと いっしょに いたかったのに。

(scene 2)
寝覚めて泣いている理由を 今日はちゃんと覚えていたので 闇雲に不安にならずに済んだ。
理由がわかっている というのは とても 安心なことだ。

(scene 3)
コーヒー牛乳に 牛乳を足して がぶがぶ 飲んだ。
しろくて すこしあまくて つめたくて おいしかった。

(scene 4)
庭には 木槿が 咲いていた。しろくて 真ん中が鮮やかなピンク という 配色。
トキワマンサクの枝は だらしなく空に伸びて 枝の天辺には 蜻蛉が 止まっていた。
4枚の 透明な羽は 先端が薄い茶色 という 配色。
2002/07/07 (Sun)
grow
(scene 1)
凌霄花のオレンジ色の花が こぼれんばかりに咲いているのをみると 夏だなあ と おもう。

(scene 2)
うちの葡萄は おそろしいスピードで成長している。
蔓は 道路にとびだして まだ 伸びようとしている。
みどりいろの房が たくさんできていて 収穫がたのしみ。

お隣には ちいさな家庭菜園があって キュウリだかヘチマだかそんなかんじのものと
トウモロコシが植えてあって すくすくと育っている。 

(scene 3)
夕ごはん。
ゴーヤチャンプルーは とてもすきなので たくさん食べた。
豚足は 酢味噌をつけて ふたつ いただいた。
鳥皮とキュウリの酢の物も すごく おいしかった。
2002/07/08 (Mon)
It's an ill wind that blows nobody good.
(scene 1)
ふるい日本家屋は 風が通り抜けるように設計されていて すべての窓は 開け放たれている。
クーラーは使われていないけれど 木陰で冷やされた ひんやりとつめたい自然の風が 心地良く入ってくる。

(scene 2)
お昼時の 調理場は 灼熱地獄。流れる汗。ちいさな扇風機の風だけが 頼り。

(scene 3)
インド綿のスカートは 風を孕んで ひらひら 揺れる。ひるがえして あそぶ。
裾は 引き摺るほどに長いので 階段を上るときは すこしたくし上げて 踏まないように気を付ける。
2002/07/10 (Wed)
a typhoon
(scene 1)
起きたら どしゃ降りだった。
小止みになってから犬の散歩に行こう と おもっていたのだけれど 雨足は一向に弱まらない。
うちの犬は あまり散歩がすきじゃないので 放っておいたら いつまででも ぐうぐう眠っていた。
2時半ごろ たたき起こして ひどい雨のなかに 連れ出した。
普段 ぴんと立っている犬の耳は 雨に負けて横たわっていて その顔は 情けないくらい かなしげだった。

(scene 2)
枕元の窓は 開け放たれたままで 眠る顔や髪や腕に つめたい雨が降り注いだのだけれど
ひんやりと気持ちよくて そのまま雨に打たれた。もう どうだっていいような気分。
2002/07/11 (Thu)
feel better
(scene 1)
雑誌に 納豆スパが 載っていた。
そういえば 納豆スパ 食べたこと無かったので つくってみた。
納豆と黄身を混ぜておく と 書いてあったのだけれど
こういうときって 白身をどうしたらいいのか わからない。
勿体無いので 白身も入れた。ついでに 葱も 入れた。
スパゲティーを茹でている鍋に 鳥皮も 入れたので 一緒に茹であがって なかなか 良かった。
具と スパを 絡めて ついでに キムチも 入れた。紫蘇も 入れた。
なんか 見た目が ものすごく悪かった。妹に 『まずそう』と 言い放たれた。
けれど 食べてみたら とてもおいしかった。

(scene 2)
買い物に 出掛けた。CDや 化粧水や ボディスポンジを 買った。
水着や 洋服や サンダルも みたけれど 買わなかった。

あたらしいスニーカーが 欲しい。

今後は RIP SLYME と GOING UNDER GROUND の アルバム発売を たのしみに 生きていこう。
秋に出るスピッツのアルバムは 妹に買わせよう。
すこし先のことを 考えられたので良かった。

(scene 3)
ドトールで ひとやすみ。たいてい アイスココアのMサイズを オーダーする。
なんか 甘いものが食べたいキブンだったので ヨーグルトミルクレープも たべた。
ふつうのミルクレープのほうが 美味しいなあ。
黄色いキャミソールワンピの女の子が 前の席にいたのだけれど
紺地に赤いハイビスカス柄のショーツが透けていて 気になってじっと見てしまった。
タバコを 一本。ココアとタバコは 合わない。

(scene 4)
フレッシュネスバーガーで ひとやすみ。
いつもは レモン&クランベリーソーダを オーダーするのだけれど
今日は ストロベリースムージーを 頼んだ。
甘酸っぱくて つめたくて 果肉がたくさん入っていて とてもおいしかった。
タバコを 一本。ストロベリースムージーとタバコは 合わない。

(scene 5)
うちに帰ってきて 缶ビールを 2本 空けた。
2002/07/12 (fri)
evening primrose
夜。真っ暗な ひろい 雑草だらけの空き地。
黄色い花が びっくりするくらい たくさん咲いていた。
背のたかい 草。4まいの 花びら。かわいらしい 花。
あれは きっと 月見草だろう。
2002/07/13 (Sat)
break the silence
(scene 1)
30時間起き続けて いいかげん眠くなったので 5時間眠った。

(scene 2)
さるすべりの花が 咲いているのをみた。

(scene 3)
雨のなか 傘を差さずに 散歩した。花柄のワンピは 風に はためく。
砂利の敷いてある 空き地があるのだけれど 降り注ぐつよい雨が 石にあたる音が おもしろかった。
鈴みたいな しゃりんしゃりんていう音が 夜のしじまに響く。
2002/07/14 (Sun)
keep my cool
(scene 1)
眩しい 日差し。とても とても 暑い。
ぐるぐる巻いてあるホースを引っ張り出しきて 家の前の道路に水を撒く。
ちいさな鮮やかな虹ができるのがおもしろくて たくさん撒いた。
ついでに 自分の足にも水をかける。裸足にサンダル履きの足を つめたく冷やす。
びしょぬれにしておいて すっかり乾くまで 外に居た。

(scene 2)
おひるごはんは サラダを たっぷりと。
わりと肉食なので 野菜を食べる ということは めずらしいことだった。
ほかのものを食べる気持ちが起きなかったのだけれど サラダは もりもり食べた。
レタスもキュウリもひんやりとしていて チーズとクルトンがたっぷり入っていて しょっぱくて おいしかった。
2002/07/16 (Tue)
don't disturb
(scene 1)
つめたい雨が顔を打って つよい風が吹いていたので 目が醒めて 窓を閉めた。
台風がくるときくらい 窓を閉めて寝たらいい と おもった。

(scene 2)
ほそい 月のひかり。しろい 街灯のひかり。あかるい 自販機のひかり。まぶしい 車のライト。
暗闇の中で ひかりに目を凝らして ただ じっと すわっていた。
メガネをかけていなかったので 星は さっぱりみえなかった。

(scene 3)
レタスとキュウリとホワイトセロリとトマトのサラダは オリーヴオイルと塩コショウの シンプルな味付け。
ホワイトセロリ(セロリの 葉っぱ)は やわらかくて かわった香りがして とても すき。
茎をたべるセロリと ホワイトセロリは まったく別の種類のものなのかどうか ということが わからなかった。
2002/07/17 (Wed)
my favorite
(scene 1)
スパゲティを茹でて 昨日のサラダの残りと 和えて たべた。
『スパゲティしかつくれないの?』 と 妹に 嫌味を云われた。
気に入ったものを しつこく食べつづける傾向がある。
去年の夏は カレーばかり たべてた。

(scene 2)
別冊マーガレットは 立ち読みすることに決めてる。いくえみ綾が だいすき。

(scene 3)
夜空は 暗黒ではなくて 白っぽいグレイ。夜だけれど 空は あかるい。
パチンコ屋さんのものとおもわれる サーチライトみたいな光が あかるい空を さらに 照らしている。
メガネをかけて夜の散歩に出掛けたのだけれど 空は 一面 雲に覆われていて
星は さっぱり 見えないのだった。
月見草の空き地には 虫の音が 響いていた。夜の散歩は 涼しくて すき。
2002/07/18 (Thu)
a railway journey
電車のなかで したたかに酔った。気分がわるくなって どうしようかとおもった。
駅に降り立って 温泉までは ずいぶん歩いた。炎天下。眩暈をおぼえて 倒れるかとおもった。
タクシーに乗れば良かったのだけれど 平坦な道のりだし
なにより そんな贅沢ができるほどの経済力は 持っていない。

温泉に辿り着いた時は 時計は 3時を廻っていた。
腕時計は G-SHOCKなので 温泉に入るときも着けたまま。
裏蓋に CHARAのサインと 愛のメッセージが 刻まれている お気に入りの品。

中国指圧の機械は 100円で 5分間 うごく。
機械のなかに両足をいれると 棒のようなものがつぎつぎに出てきて 足裏を刺激される。
傍に 足裏ツボ分布図が置いてあって 『痛いところは異常があるところです』 と 書かれている。
どのツボも ものすごく 痛かった。異常だらけということか。とくに痛かったのは 心臓のツボ。

休憩室には お茶とお湯が無料で飲めるサーバーが置いてあるので
お湯をいただいて 持ち込んだカップラーメンを つくってたべた。
おじいさんたちは 将棋に夢中で あちこちで熱戦が繰り広げられている。

脱衣所では しらないおばさんの 他愛もないお喋りに 愛想笑いを浮かべてみたりもした。

打たせ湯は あまり すきではない。修行をしているみたいな気分になる。
ちょっとだけ打たれてみて すぐに飽きた。
水風呂は つめたくて気持ち良いけど 膝まで浸かるのが限界。
心臓が よわいらしいから 首まで浸かることには 挑戦しない。
ひろい浴槽。あたたかいお湯。ジャグジーの泡。みちたりた時間。 

帰りみち 駅前のコンビニに寄ってみた。高校生の溜まり場に なっていた。店員は 老夫婦。
ペットボトルの お茶を買った。レジを打ってくれた おじいさんは お釣りの硬貨を いちまいずつ数える。
『袋は要りません』 なんて 云うまでも無かった。
おじいさんは 商品を袋に入れる素振りは見せず テープさえも貼ろうとせず 会計は済んだのだった。
のんびりとした 田舎のコンビニ。

帰りの電車は 途中の駅で 緊急停車した。
車内アナウンスが 『小山駅で 人身事故が・・・』 とかなんとか 繰り返して 退屈な時間が 流れた。
30分くらい 電車は 停まっていた。クーラーの効き過ぎた車内で ただ 寒さに震えていた。
2002/07/19 (Fri)
burning hot
(scene 1)
大きな櫻の樹の幹からも ひろい栗林からも ジ―ッ と鳴く虫の声が 聴こえ続けている。アブラゼミかなあ。
合間に カナカナと鳴く虫の声も聴こえるのだけれど それが なんという虫なのかが わからない。

(scene 2)
トムヤムクンスープは すっぱいのだろうと覚悟して ひとくち飲んでみたところ 酸味は 殆ど感じなかった。
かわりに 味わったことの無いほどの つよい辛味で 喉は焼けつくようだった。
たくさん飲んだら 額から汗が噴き出した。
2002/07/20 (Sat)
eat my fil
(scene 1)
さくらんぼは あかと黄色の混ざった微妙な色合いで つやつやと輝いている。
佐藤錦 という種類だった。
種を 庭に埋めたら どうなるのかなあ と 考えたけれど 埋めることはしなかった。

(scene 2)
扇風機さえも無いところで あつあつのなべやきうどんに キムチと唐辛子をたっぷり入れて たべた。
団扇と タオルを用意して。ちょっとした 罰ゲーム気分で。
暑いときに 熱いものを 『あつい〜』 と云いながらたべるのは なかなか たのしい。

(scene 3)
丑の日なので うな丼を たべた。
うなぎには 山椒をかけるのは 勿論だけれど マヨネーズも 忘れちゃいけない。
うなぎとマヨネーズの相性は絶妙だ と おもっている。たっぷりと 塗りたくって おいしく いただいた。

(scene 4)
『老人と海』 は 読んだことが無い。そう云ったら 驚かれた。
それでどんなはなしなの? と 訊いたら 『老人とカジキマグロの孤独な闘い』 という答えが返ってきて
ちっとも 読んでみる気持ちには ならなかった。
2002/07/21 (Sun)
ice cube
(scene 1)
あたらしい冷蔵庫には 自動製氷機能がついていて 給水タンクに水をいれておくと
下のひきだしに かってに氷ができているしくみ。
この暑さで 氷はたくさん使われるので すぐにひきだしの底がみえてしまう。
給水タンクを満水にして 庫内についている おいそぎ製氷ボタンを 押す。
ひきだしが 氷でいっぱいに満たされているのをみるのが すきなのだ。

(scene 2)
届けられたお中元は カルピス詰め合わせだったので わたしたち姉妹は 驚喜した。
今日は 4杯も 飲んだ。おおきなグラスで。氷をうかべて。
なつかしい味。ちいさなころを 思い出す 味。 

(scene 3)
昼間のうち熱せられたアスファルトは 夜9時を過ぎても まだ あたたかい。
道路に座ってみたり 裸足で立ってみたり。
オレンジ色の まるい月は 煙みたいな雲に覆われてしまっていて 遠いところから 雷鳴がきこえている。
ときどき そらは にぶくひかったり 激しく光ったり。
2002/07/22 (Mon)
the subtropical zones
(scene 1)
窓辺の植木鉢には しらないうちに アサガオが咲いていた。
去年の種が かってに落ちて すくすく育って あかむらさきの花をつけた。
ツユクサも はびこっていて こっそりと咲いている。
雑草なんだろうけれど きれいなので そのままにしておく。
いつだったか 挿し芽をしたバラは 無事に根がついたらしく みどりの葉っぱがたくさん茂ってきた。

(scene 2)
この街は 雷発生率が高いので 連日の雷雨も めずらしいことではない。今夜も 雷雲が あらわれた。
雨は 降っていないのだけれど とおいところでは 降っているらしく
窓からはいってくる強い風は ひんやりしている。
雷のそらを ながめているのは おもしろいので 見惚れてしまう。
全体が白くひかって ひるまみたいになったり おおきな稲妻がはしったり している。

(scene 3)
ぼんやりと 生きている。
この 暑さが いけないのだ。
日本の気候は すでに 亜熱帯のそれになってしまったようなので
暑い国の服を着て 暑い国の食べ物をたべて 暑い国のひとのように暮らしたら良いのだ と おもう。
インド綿のスカートで過ごして カレーをたべた。
2002/07/26 (Fri)
DIZZY MOON
暑すぎた。
眩暈と 気持ちの悪さと 足の痛みで ふらふらして 立っていられなくなったので
3時までのおしごとは 2時半に早退した。

つめたいシャワーを浴びても 元気は取り戻せなかった。
夕方から 死んだように眠って Mステを観るために起きた。
ぼんやりしたまま GOING UNDER GROUND を みて しみじみとする。
なんだか 頭の芯が 痛い。
夕ごはんは おおきなお椀で お味噌汁を飲んだ。唐辛子を たくさん 入れて。
お味噌汁に しばらく 嵌りそうな予感がしている。

夜の風は 涼しくて 助かった。
犬の散歩に出掛けられるまでに回復したのだけれど 足取りは重くて。
犬を散歩に連れて行った というよりは 犬に散歩に連れて行ってもらった というかんじ。
月が 滲んでいた。
2002/07/27 (Sat)
a miniature shrine
町内会の お祭りは ちいさな ちいさな 神輿が 町内を練り歩く。
その小ささといったら 笑ってしまうくらいで 4人くらいで担げそうなサイズ。
町内の小学生たちが 総出でそれを担ぐ様子は おそろしく滑稽。
家々の前を 可愛い掛け声が 通り過ぎる。
先導する軽トラックには わりと豪華なお囃子隊が乗っていて 太鼓や笛の音は 賑やかに響く。
町内を一周して 神輿の行き着く先は 児童公園。神輿は その真ん中に ちょこんと 置かれる。
公園には ぐるりと露店が出ていて 提灯がぶら下がっている。
暗くなったら 花火大会が はじまる。
電柱ほどの高さにしかあがらない ささやかな 打ち上げ花火。
田舎のまちの ちいさな ちいさな お祭り。
2002/07/28 (Sun)
feel dizzy on standing up
『この番組をみたらいいよ』 と 妹に促されて TVのまえに座る。
このごろは なん曜日になんの番組をやっているのか さっぱりわからないので 妹に教えて貰う。
TVは 立ちくらみについての 特集だった。
わたしが日々陥る感覚の 正確な名称は
『眩暈』 ではなくて 『立ちくらみ』 なのだということを 識った。
2002/07/29 (Mon)
meaningless
嶽本野ばら・著 『エミリー』 (集英社・1200円) を 読んだ。
とてもゴージャスな気分になる 気取った文章だった。読み易くて 一気に読んでしまった。
3つの短編が収録されていて どのお話も 孤独で不器用な男女が 出会ってわかりあおうとするストーリーだった。
バッハの 『ゴールドベルク変奏曲』 が 聴きたくなって 『ランボー詩集』 を 読んでみたくなった。
嶽本野ばら というひとは すごく お洋服がすきみたい。
『意味なく』 という言葉が 幾度もつかわれていて その言葉が ひどく気に入ってしまった。

そう。意味なんて ないのだ。そんなもの 無いんだ。