2002/08/01 (Thu)
 
偶然にも 妹ふたりと 休日が 重なった。3人で 映画を 観に行った。アイ・アム・サム。
妹たちは すこし 純粋すぎるのではないか と 思った。
映画は なかなか 心温まる 感動ストーリーだったのだけれど
妹たちは 物語の かなり序盤から めそめそ 泣いていたのだ。
右からも 左からも めそめそ しくしく 洟をすする音なんかも 聴こえてきたりして
ふたりに挟まれて座っていたわたしは それが 可笑しくて 笑いを堪えるのが 大変だった。
そこまで 悲しいお話ではない と おもった。むしろ ほのぼのとしていて 微笑ましかった。
里親が コドモを 返しに来る場面は さすがに わたしも すこし泣けた。
コドモが とっても 可愛らしくて 良かった。

おひるごはんは ビルの3階にある アジアンカフェで たべた。
すごく レトロな雰囲気で おしゃれな 内装。
とくに お手洗いは 薄暗い照明で 古ぼけていて 『濱マイク』に 出てきそうなかんじだった。
なぜだか イタリア民謡が かかっていた。
ナシゴレンや お粥ぽいアジアごはんを いただきながら
『帰れソレントへ』 とか聴いている ミスマッチが おもしろかった。
すごく 美味しいお店だったので また 行きたい。

雑貨屋さんめぐりをしたり パルコにいったり お買い物を 楽しんだ。
途中 ひとやすみは スタバで。
アイ・アム・サム観ちゃったから スタバに行きたくなっちゃった ていう 単純な わたしたち。
キャラメルマキアートは あまくて おいしい。ふわふわのあわを スプーンで掬って たのしんだ。
2002/08/05 (Mon)
 
あたらしい わたしに なりたい。
2002/08/06 (Tue)
 
江國香織の 『流しのしたの骨』 を 読み返した。
この小説で すきなところ。

『私はときどき人生について考える。
生まれてから死ぬまでの時間について、そのあいだに起こる出来事と起こらない出来事について、
行く場所と行かない場所について、そして、いま現在の場所について。』

本を閉じて 目を閉じて すこし 人生について 考えた。
自分の意志で いくらでも変わってゆくものなのかどうか ということを 考えていた。
あるいは それは 予め 決まっていて いくらあがいても 変えられないものなのかどうか。
いま現在の場所のこと 望んで此処にいるのかどうか。
他の場所で たとえばこんな田舎じゃない大都会で
ひとりぐらしなんかをして ちゃんと働いているわたしだったら
いったいどんな別の人生なのかと 空想してみたりした。
出会う人と出会わない人について ぼんやりと 考えていた。
2002/08/15 (Thu)
 
窓からの 風。
うだるような 部屋。

烏龍茶のグラスの表面の 水滴。
すぐに溶けちゃう 氷。

昼下がりの お散歩。
すこし灼けた 肌。

サンダルで駆け降りる 歩道橋。
コツコツと響く 足音。

晴れているのか曇っているのかわかんない 空。
とおくに聴こえる 雷鳴。

のんびり 時間は 流れて そして 続いていく。
2002/08/17 (Sat)
 
だらだらと 夏の日は 過ぎていった。
電器屋に行って パソコンを みた。
わたしが買ったときの はんぶんの値段で 安くてびっくりした。
でも 買わなかった。
いま使っているのが いよいよ壊れたら買おう と おもった。
本屋で 立ち読みをした。
パスタをつくったり 夕ごはんをつくったり した。
烏龍茶を がぶがぶ飲んだ。
つめたいシャワーを 浴びた。
お部屋で 犬と ごろごろしていた。
スカートを ひらひらさせて お散歩にでかけた。
ひさしぶりに インターネットじゃないラジオを 聴いた。
CDも 棚から取り出して いろいろと 聴いた。
妹が オーストラリアから 帰ってきた。
お土産を 呉れた。
レスポの ポーチを ふたつ。
アナスイの マニキュアと ソープディッシュ。
7ピースが いちまいの板状になっている ガム。
しろいクリームがはいった ビスケット菓子。
オーストラリアの キットカット。
TimTam という名前の チョコレート。
とりわけ チョコレートが 美味しくて 嬉しかった。
オーストラリアの話を いろいろ 聴いた。
林檎を齧りながら歩くひとの話が おもしろかった。

さんにんで 高校野球のテレビに 釘付けになった。
小山西高校ピッチャー池田くんの 可愛らしさといったら 尋常では無かった。
試合は負けてしまって残念だったけれど 延長戦にもつれこむ熱戦で きゃあきゃあ云いながら 観ていた。

妹の運転するニュービートルで 買い物にでかけた。
銀だこで たこ焼きを買って たべた。
マヨネーズは ごま味。
ふらふらと いろんなお店を 彷徨った。

近所の おいしいラーメン屋さんに 行った。
かなりの太麺で 餃子が やけに でかい。
妹たちはラーメンを頼んで わたしはチャーシューメンを頼んだ。
餃子を 一皿 頼んで みんなで わけた。
偶然 知り合いに会って カウンター席に 並んで 座った。
いつもとちがう場所で会って喋るのは とても へんなかんじだった。
2002/08/21 (Wed)
 
6階建てのマンションの 最上階に エレベーターで 上る。
ちいさな エレベーター。薄暗い 蛍光灯。割れた 鏡。
屋上の鍵は 施錠されている。以前 自殺者があったからだ。
仕方なく陣取った 6階の外廊下の突き当たりが このごろ お気に入りの場所になっている。 
其処からみる夕焼けはとても綺麗で すっかり陽が沈むまで 見惚れてしまう。
はるか彼方の山々に たくさんの雲がかかっていて どこからが雲で どこからが山か わからない。
そらが近くて 寝床へ帰る鳥の群れが すぐ傍を 飛んでゆく。
ヘリコプターが 旋回している。目を凝らせば 蜻蛉が飛んでいるのも 見つけられる。
眼下には 住宅街がひろがっていて すこしずつ 明かりが灯りはじめる。
似たようなグレイの屋根が固まってるところや 規則ただしく瓦屋根がならんでいるところ。
幹線道路が とおくに見えて はしる車が ちいさく ちいさく みえる。
線路も みえる。電車の音は 聴こえない。
小学校。パチンコ屋の派手な電飾の看板。陸橋。ガソリンスタンド。わたしの住んでいるまち。
陽が沈むのとは 反対の方角に まるくてしろい 月が 出ている。
どんどん 色を変えていく 空。つよく 吹く 風。