2003/10/02 (Thu)
 
流されていくだけの日々は どちらかと云えばしあわせで ふわふわと ただ 漂うように 居る。
いつからか 夢だとか希望だとか そんなもんは持てなくなっていて 未来のことは まるで考えられない。
この先のことなんて なにひとつ思い描けなくて ただ いまだけが 在る。

未来のことをあれこれ悩んだりいろいろな夢をみているひとのことを 素敵だとおもうのは
それが すっかりわたしからうしなわれてしまっているものだから。

あこがれている。
2003/10/04 (Sat)
 
ハトのヒナは 無事に産まれたようす。
親鳥は 相変わらず巣をあたためているのだったが よく見ると からだのしたに ちいさな生き物が。
ヒナを 暖めつづけているのだった。産まれたては さむいのだろうか。まだ 一羽しか見ていないのだけれど
濃いグレイのからだに 黄色っぽい毛がつんつん生えていて 瞳は黒く濡れていて 嘴は黒く細くとんがっている。
ぴいぴい鳴き声を上げたりはせず わりにしずかなそれは 親鳥の下敷きになりつつ もそもそ動いている。

親鳥は 頑として巣を離れない。あんまり巣に近づき過ぎると ぶわさっと羽根を拡げて 威嚇する。
カメラを近づける。ぶわさっ。ひっこめる。もいちどカメラを近づける。ぶわさっ。ひっこめる。
そんなかんじで 朝からハトとあそんでいたのだけれど 写真を撮ることはできなかった。
2003/10/05 (Sun)
 
ハトのヒナは 案外 でかい。
嘴は よくみるとけっこう太くて 先っちょがまあるく白い色になっている。
親鳥が巣を離れているあいだ 2羽のヒナはなかよく寄り添い ときどきお互いをつつきあう。

鳴き声は さっぱり聴かない。とてもしずか。そっと近づくと 嘴をかたかたいわせて 威嚇する。
カメラを近づける。かたかた。ひっこめる。もいちどカメラを近づける。かたかた。ひっこめる。
そんなかんじで 朝からヒナとあそんでいた。写真 撮れた。
2003/10/10 (Fri)
 
深夜に がさがさっと 鳩の巣のある茂みに 『なにか』 が 分け入る不穏な音が 部屋まで響いて
気になって 見に行ってみた。
懐中電灯で照らしてみると 巣は斜めに傾いていて ところどころ壊れている。
親鳥は 朝からどこかに行ってしまっていて 夜になっても戻ってきていなかったのだったが
居るはずの 2羽のヒナの姿も 無い。
懐中電灯を 落ち葉の積もった地面に向けてみたのだけれど
あの可愛らしくすくすくと育っていたふわふわの毛のかたまりは いくら照らしても 見つけることが出来なかった。
暫くそうして探していて ずいぶんと風が冷たくて 窓を閉めたのだけれど 諦められなくて
そとに出て道路のほうまでみたけれど やっぱり見つからなかった。
『なにか』 が なんだったのか 跡形も無くて皆目見当がつかない。
弱肉強食 という言葉が 浮かんだ。
2003/10/11 (Sat)
 
行き交うひとびとを ぼんやり眺めている。たくさんのひと。
それぞれの暮らしのこと おもう。それぞれのしあわせのこと おもう。
おおきなショッピングセンターの 吹き抜けになっている空間。2階から したを 見下ろしている。
此処から落ちたらどうなるのかしら と おもう。しぬのかしら と おもう。
2003/10/14 (Tue)
 
近所のおねえちゃんが 右手にミニチュアダックス 左手に回覧板 てなかっこうで あるいてきて
通りすがりに 『ちょっとだっこしてて』 と ミニチュアダックスを わたしの腕の中に。
おねえちゃんがすこし先のおうちまで回覧板を置きに行っているあいだ 託児所の気分。
ミニチュアダックスのモモちゃんは おとなしく抱かれているのだったが どこか所在無さげで 心細そう。
なんども 『モモちゃん』 と 呼びかけてみたのだけれど しらんふりされてしまった。
じっと固まったまま 飼い主が迎えに来るのを待っている。あたたかい。いきもの。ぬくもり。いのち。
耳が垂れていて毛がながくてちいさな犬も なかなか 可愛らしい。軽々と だっこできるところが すばらしい。
2003/10/15 (Wed)
あなたがつぶやく最期の言葉
あなたがつぶやく最期の言葉 占ってみた

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『もう、何がなんだか分からない』 オーバードーズ、朦朧とした意識の中 推定年令:不明

総合運 ★★★
あなたは実に崇高な魂の持ち主です。たとえ満員電車で寿司詰状態であったとしても、閉じられたあなたの眼の裏では、壮大な大宇宙が広がっているのではないでしょうか。あなた独自の生命論、世界観はなかなか聞き応えのあるもので、密かなファンも少なくないことでしょう。ただし、お酒の席での披露は禁物ですよ。 そんなあなたの最期は、ずばり、オーバードーズ。眠りの前に瞑想をする習慣が災いして不眠症ぎみなあなたは、つい飲みすぎた睡眠薬によって永遠の眠りにつきます。枕もとに重ねられたツルゲーネフやニーチェの背表紙が徐々にぼやける中、『もう、何がなんだか分からない』と解かれなかった己の人生の真理をつぶやきます。

仕事運 ★★★★
凝り性なあなたは、学者肌なのですが、熱しやすく冷めやすいという生来の性格上、デイタイムは堅実な仕事に、アフターファイブは趣味にと、二足のわらじを履くのが良いでしょう。定時の仕事が引けてからは何をしようとあなたの自由ですが、法治国家に暮らすことをお忘れなく。

金銭運 ★★
あなたはお金にシビアな星回りのようです。上手くお金と付き合っていると思っているようですが、ある意味、お金は生き物です。使い方一つで着実に増やした貯金額もパアとなる事も。もう少しお金を使い慣れる必要があるのかもしれませんね。そうそう。白蛇の夢を見ると金運がアップするらしいですよ。

恋愛運 ★★
あなたにとっては、恋人としての他人の気持ちほどどうでも良いものはないのかもしれませんが、それはあまりに寂しすぎやしませんか? つれないあなたを慕う恋人のことをもう少し考えてあげることで、きっとあなたの囚われているレーゾンデートルから開放されるはずです。

ラッキーワード・・・『Go ! My Way』 (家を出る前に鏡に向かってつぶやくとラッキー度、更にアップ!)
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(´<_` )
2003/10/23 (Thu)
 
眠れずに朝が来て とりあえずお風呂に入った。

近所を 迷い犬がうろうろしていて お風呂上りの濡れた髪のまま ジャージにトレーナーの部屋着のまま みにいく。
茶色い中型犬。黄色い首輪。おとこのこ。
首輪には 名札入れが付いているというのに なかになんにも書かれていない。困った。
保健所に電話しちゃったら ものの数週間のうちに 殺されてしまうかもしれない。
かと云って うちで保護するわけにもいかない。
かるい気持ちで保護した迷い犬が すでに3匹ほど いつのまにかうちの飼い犬になっていて
その養育費で生活は貧窮しているのだし もう1匹の余裕は無い。
わたしがもしもお金持ちだったなら そのいのちに対する責任を 持てたかもしれないのだけれど。
賢そうな大人しい犬の頭を撫でてやって じぶんでおうちに帰るように言いきかせた。
うちに戻って いんたねっとで 迷い犬 で 検索して いろいろな掲示板をみてまわる。
飼い犬をさがしているひと。保護していて飼い主をさがしているひと。
いろんな犬の写真。たくさんの書き込み。複雑な気持ち。
あの子を探しているひとが みつかる偶然が あるわけでもなく。
どうか無事におうちに帰って と 無力なわたしは 祈ることしかできない。

CDを取りに行くんだった と 思い出して ごはんを食べて だけど出掛ける気持ちに なかなかなれない。
ひきこもりにも磨きがかかって このごろは 外出するたびにひさびさのような気がする。
どんな服を着たら良いか 悩む。5分袖のニットで寒くないか とか ジャケットは持っていったほうが良いか とか。
ラジオ聴いたり 音楽聴いたり 愚図愚図していて 陽はすっかり西に傾いて。
夕方 やっと電車に乗って いつものCDやさんに行って 予約していたCDを 受け取る。
すこしだけ街を歩いて だけど他にとくに欲しいものも思い浮かばなくて すぐに帰りの電車に 乗り込んでしまった。
暗くなると風がつめたくて 帰り道は 持っていたジャケットが 役に立った。

足元からふわあっと 地面が迫ってくるような違和感があって ふらふらしながら歩いていた。
わたしはこんなところでなにをしているんだろう? って ふと わからなくなる。
ここに居てもいいのかどうか ときどき わからなくなる。
わたしって 此処に 必要?

此処で 笑って居たいと おもう。
在り続けたいと おもう。
おもうのに。

あの子は 居るべき場所に 帰れただろうか。
2003/10/30 (Thu)
 
温泉で のんびり。
みずのおと。鳥の声。虫の音。電車のおと。飛行機のおと。ヘリコプターの音。
夕方になると 森のうえに しろくほそくたよりない月がかかって
空のいろが暗く濃くなるほどに 輝きを増す。
すっかり日が暮れて 鉄塔のあかいランプが灯る。
見上げる夜空には たくさんの星が瞬いている。北斗七星を みつける。
星空のした 夜の露天風呂。闇に消えていく しろい湯気。
夜の闇は 居心地がよい。醜いわたしを 隠してくれる。
ずぶずぶとからだをお湯のなかに沈めて このまま溺れちゃいたいような気分。
眼球のうら じわりと熱い。
しあわせということについて 考える。
たぶん いま すごくしあわせ。
これ以上 なにも望まない。
なにも 望みがない。
2003/10/31 (Fri)
 
いそがなくても あせらなくても 終わりは必ずやってくるから ただ そう 云いきかせている。