2004/03/01 (Mon)
 
いつだって 切りすぎる。
みえているものを 切る。
みえないなにかを 切ろうとしている。
2004/03/03 (Wed)
 
枯れた草むらにつめたい雨が降り ぱちりぱちりと乾いた音が響いていた。
ひんやり冷えた夜の空気のなかで 雨は雪に変わろうとしていた。
感情を殺すことでしか この先を生きていく力は得られないのかもしれなかった。
2004/03/04 (Thu)
 
途方も無い 徒労感。
応答も無い 誰も居ない。
虚無退屈 虚無孤独 虚無虚無虚無。
2004/03/05 (Fri)
 
ヒポシルタというなまえの鉢植えには つやつやとんがった オレンジいろの花が咲いている。
床の間に飾った もうひとつの鉢植えのなまえは 調べてみたけれどわからない。
ミルククラウンのような 変わったかたちをしている しろとむらさきいろの花が咲いている。
2004/03/06 (Sat)
 
昼下がりのテレビ番組で ヒョウもライオンも木登りができる動物なのだと知る。
知りたい気持ちは欲張りで うすっぺらいやりとりならば欲しくない。
時折打ち明けてくれるこころのなか 耳を傾けることの幸福。
2004/03/07 (Sun)
 
『いろんなこと諦めてる もう人生はおわったんだとおもっていきてる この先に何も希望がない
まいにちはへいわでしあわせで だからいますぐ死んじゃっても後悔しないかんじ
しあわせだったなあってわらってしねる』 見上げた夜空 満月の輝き 滲んでゆく。
2004/03/08 (Mon)
 
おひさまのひかりにあたらなくちゃ 枯れちゃう。
夕焼けに染まった校舎の窓ガラスだとか 雪をかぶった山並みだとか 眺める。
自転車のスピード 心地良い風のつめたさのなか ゆっくりおおきく息をする。
2004/03/09 (Tue)
 
お客さんひとりひとりの顔みて すぐに何を召し上がったか幾ら貰うか暗算でわかって 流れるようにレジをこなしたり
洗顔フォームを これでもかってくらいきめこまかく ふんわりと泡立たせたり
そういうのを がんばっている。
2004/03/10 (Wed)
 
泣きはらした目で帰ってきたので 卒業式だったのだと知った。
バラとカーネーションとカスミソウとガーベラとスイートピーとレースフラワーの花束を わけてもらった。
お店に 飾ることにした。
2004/03/11 (Thu)
 
ペペロンチーノつくったら 指がにんにくの匂いになって洗っても取れないし
そとはごうごうと強い風が吹き荒れているし おでかけするのは止めにした。
セーター洗ったりくるり聴いたり顔パックしたり のんびりした休日。
2004/03/16 (Tue)
 
大豆イソフラボンを意識的に摂取するようにしていた甲斐はあったようで だからすこし生きた心地がしている。
曲がり角のハクモクレンが ひらひらとしろい花を咲かせて なまぬるい風が吹いている。
春なのだなあ と しみじみおもう。
2004/03/17 (Wed)
 
セーター着てでかけたのは 大失敗。もしかして 半袖でも良かったのかも。
MOVIXというなまえの 未来的な映画館のおおきなスクリーンで 『ホテルビーナス』。
みぎとひだりのおとなりの席から ポップコーンの香り。