2005/01/10 (Mon)
 
去年もおなじことを書いたのだけれど 『あけましておめでとう』 が やっぱり 今年も云えない。
いったい何がおめでたいんだろう? という ひねくれた気持ちになる。
めっせんじゃーなぞで そのようにご挨拶されるたび 素直にお返事できず
『おめでたくはないよ』 だとか 『あけましておめでとう撲滅委員会をつくりました』 だとか こたえていたのだった。
『あけましておめでとう撲滅委員会』 の 会員がふえたので よかった。

犬の散歩をしていたら うしろから近所のおばさんが自転車で近づいてきて
追い越しざまに 『おめでとう〜』 と云うので 返答に窮した。
さらに 『お母さんによろしく〜』 と 続いたので ますますこまった。
『お母さんによろしく』 も どうしたらよいやら わからない言葉なのだった。
いったい何をよろしくしたら良いんだろう? と 途方に暮れた気持ちになる。

いっそ年賀状も 止めてしまおうかとおもっていたのだったが
お正月が来てみると 数少ないわたし宛のものが忘れられずに届いたことが とてもうれしくて
毎年きまって送ってくれるおとこのこと 赤ちゃんの写真入りの従姉からのものに お返事をしたためた。
無論 あけましておめでとう なぞとは 意地でも書かない。
ハツハル と書かれたスタンプや 鳥や鳥かごのスタンプを ぺたぺた押した。
近況をたずねる言葉や 『赤ちゃんかわゆい』 だとか 『会いたいなあ』 だとか 書き連ねる。
まだ会ったことのない赤ちゃんは 瞳がおおきくて ふわふわの髪に つやつやのお肌で ほんとうにかわゆい。
それから 『しあわせないちねんになりますように』 って。

形式的なやりとりは 意味がよくわかんないし
気持ちのこもった言葉だけ 届けたい。

しあわせないちねんになりますように。
2005/01/12 (Wed)
 
地球のいちにちが ほんのわずかにみじかくなったというニュースを 興味深くみた。
100万分の2.68秒といわれても まるでぴんとこないけれども。
わたしのいちにちは ずいぶんとながくなったようにおもえる。
時間のながれてゆくかんじが とてもゆっくりなので いつにも増してのんびりとした心持ちでいる。
2005/01/17 (Mon)
 
西の空にもえるような夕陽が沈もうとしているのを みどりいろのシートに深く腰掛けてみていた。
電車にのるときは なんとなく くるりを好んで聴いている。
がたんごとん揺られながら 口のなかの違和感を ころがしている。
どうしてなんだか 舌の先が切れている。
時計やさんで 修理に出していたお気に入りの時計を受け取り ふらふら服やら靴やらみて歩き
無印良品で食器をひとつ買い求めて スタバで狙っていたマグカップを購入した。
モスバーガーに行って 激辛メニューに挑戦したい気持ちをなんとかかんとか抑えて
バーベキューフォカッチャとあたたかいココアを オーダーした。
激辛のあれには 口のなかが治ってから挑戦したくおもっている。
東武一番通り店は 客席が いかにもファーストフード店といった風情で 閑散としたかんじがあり
モス特有の寛いだ雰囲気がたりないので あんまりすきじゃない。
そのせいかもわからないけれども ココアに生クリームを溶かしながら ひどくさみしくなってしまった。
わりと ひとりでいることは 平気な性質なのだったが。
帰り道は こわれもののはいった紙袋をふたつ提げた左手を ときどき意識した。
天空に眩く輝く はんぶんに欠けた月を 見上げながらあるいた。