2005/02/03 (Thu)
 
『華麗なるマイセン磁器 シノワズリー、ロココからアールヌーヴォーまで』 という展覧会にでかけた。
あまり期待せずにでかけたのだったが 存外おもしろかった。
館内は 平日の昼間にしてはひどく混んでいて 人垣越しに作品をみる。
しらないおじさんやおばさんたちのあとについて ゆるゆる見て回る。
ヨーロッパのひとたちが 日本や中国の磁器にあこがれて模倣してつくりあげた磁器には
にせものみたいな獅子や 中国人らしき人物が描かれていたりする。
馬や天使や花や鳥や竜などがくっついている ちっとも実用的では無さそうな水差しや
花や鳥で豪奢に飾りつけられたシャンデリアや鏡 ちいさな花がたくさん貼り付けられている磁器などをみた。
たいへんうつくしくこまかくよくつくられていた。
ずいぶん古びていたり ほんのちょっと欠けていたりするものもあったが
18世紀につくられたこわれものたちが 今日までうつくしく残っていることは 感慨深かった。
ひどく緻密な昆虫の絵が描かれた皿には おどろいた。
あんなお皿で お食事はいただきたくないとおもう。

美術館をでたところには おおきな4本のプラタナスの樹があって まあるい実をふんだんにくっつけていた。
空は青く 晴れ渡っているのだったが 時折 風花が舞った。
しろいちいさな氷の粒が 飛んできては はかなく消えた。

神社に行って 豆まきを見物した。
紅白の幕がつけられた高台のうえに あかやみどりの鬼が何人かいて 袴や背広姿のおじいさんたちがいた。
おおきな太鼓の音とともに いよいよ豆まきがはじまった。
豆は 袋詰めになっているものが投げられるのだった。あとで掃除が大変だからなのだろう。
つぎつぎに いろいろなものが投げられる。
うまい棒やポテトチップスなどの袋菓子 ゴミ袋やふきんといった実用的なもの カラーボールやこどものおもちゃ。
それらがどんどん投げられて ひとびとは群がって 受け取ったり拾ったりする。
ひとびとが 殺気立っていて こわかった。
うしろのほうで ぼんやりしていたら なにも飛んでこなかったので なにも受け取れなかった。
前のほうで 袋を持って待っていないと だめなようすだった。
ちょっとがっかりしたきもちで 神社の石段を 下った。
おおむかしにつくられたのであろう ながいながい石段は 勾配が急で 注意深く下った。
2005/02/09 (Wed)
 
おばあさんは ショッピングカートに支えられるようにして 店にやってくる。
歩いていらっしゃるので そう遠くないところにお住まいなのだろうけれど どちらのおうちの方なのかわからない。
あたたかそうな毛糸の帽子をかぶっていて 板敷きの席がお気に入り。
うちの店のメニューは どれもボリュームがあるのだけれど なんでもぺろりと召し上がる。
『量が多いわね』 だとか 『おやすみはいつ?』 だとか みじかくおはなしされる。
上品なかんじがして このあたりのおばあさんとはちがったイントネーションなので
東京あたりから引っ越してきたのかもしれないなあ 都会そだちなのかもしれないなあ なぞと 推測している。
2005/02/11 (Fri)
 
『眠くなりにくい鼻炎薬』 と 書かれているので 仕事をはじめるまえでも飲むのだったが
よく注意書きを読むと 『服用後、乗物または機械類の運転操作をしないでください。』 とあるので
眠くなりにくいけれど ぼんやりするのかもしれない。
いつにも増して ぼんやりしていてこまる。
機械操作はしないので構わないけれど かんたんな計算が出来なくてこまる。
引き算は わりあいわかる。
10030円お預かりして 480円いただくようなとき
9550円お釣りを差し上げれば良いのだということは 瞬時にひらめく。
もんだいは 足し算。
繰り上がりのある 足し算。
650円と780円を足して幾らになるのか 電卓を用いないとわからない。
薬の所為ばかりでなく もとより不得手だったようにもおもうが 兎にも角にもぼんやりしていてこまる。
2005/02/16 (Wed)
 
ようやっと眠りに就こうとお布団にもぐった明け方 家が ぐらぐら揺れた。
とっさにとった行動は 傍らに眠る犬に 覆いかぶさることだった。
なにか落ちてくるかとおもったけれど べつだん落下するものもなく だけれどずいぶんながいこと ぐらぐら揺れた。
犬は ほんのすこしのあいだ首を起こして 不審そうにしていたけれど
まもられていることに安心したのか すぐにちいさな寝息をたてはじめた。
まだ揺れているっていうのに じつに呑気なかんじで わたしのからだのしたで すやすや寝てた。